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やっと200記事 [介護と日常]

ついにというか、やっと200記事たどり着いた。2005年4月にこのブログを書き始めたから4年もかかったことになる。超マイナーブログと別に胸を張るわけではないが、ぼちぼちと自分のペースで書き続けられたのはずっと見守っていただいた皆さんのおかげだという他はない。改めてお礼をいいます。
何かを伝えたいという欲求よりも自己満足を得ることが主目的のようなブログであるにも関わらず気長にお付き合い頂けたことはいろんな局面でほんとうに救われました。感謝します。

妻の認知症と向き合ってまる六年。いっこうに状況は変わらないし、経済的なことも含めて生活全般のことを考えれば悪化の一途をたどっているかもしれないけれども、ポキッと折れてしまうような危うさはかろうじて回避してきたのではないかと思っている。こうは書いても自分の意志で決定できることは限られているし自分で折れるのならまだしも、意に反してグシャッと潰されてしまうことだってあり得るのだからこの辺りはあまり確信めいたことは言えない。

最近、微妙に今のブログに書ききれないと思えるようなところが出てきた。自分の中でどこかに背伸びをせざるを得ない面がふくらんできたことにもよる。背伸びといえば普通ならこの年になると若い人の背伸びをいさめたりというのがある種の日本的な大人の定型であるように思うが、私はそんな偉そうなことは言えないし、そんな立場にも立てない。逆にかつて背伸びのはてに放棄せざるを得なかった知識へのすり寄りが新たに装いを変えてせり上がって来たような実感がある。

もともと介護生活を自分の生活の前提とするようになってからその都度自分の現状を納得するために様々な理由をつけていたもののそれでは解消できないでいる自分がいた。
たとえば「妻への恩返しとか罪滅ぼし」とかは、書いたこともあるように思うがもっとも自分には縁遠い理由づけだったし、妻の側に立つかのように装った家庭での介護もそれが疑似的である以上、介護する側の都合の良い物語を際限なく生み出していくことに他ならなかった。問題を社会に投げかけても同じ事で、ここに留まっていてはなんの解決にもならないというある種の強迫観念は日を重ねるごとに大きくなっている。

そこで別ブログを設けることにした。別ブログの方はたぶんすぐに煮詰まってしまうような事がテーマとなるだろう。ようするにさらに自己満足の世界をつくってそこを安全弁というか落ち込み場所としてつくり、今のブログの記事を積み重ねようという算段である。実は昨年の三月に「miya blog2」としてブログを開設してある。ソネットが複数のブログをもてるようになったときにつくってずっと放置したままだったがそこを使うつもりだ。

以下、思いつくままに。

連ドラ
NHK朝の連ドラ「だんだん」が終わった。これだけ苦痛を感じながら見続けたドラマは初めてだ。まあ祇園からシジミ漁に歌にボクシングに介護に終末医療に地域医療とてんこ盛りでバラバラ。しかし、なにが苦痛だったかというと下手な歌をドラマの中で本格的に聴かされすぎたことと、下手な踊りをこれまた本格的に見せられたことだった。それでも見続けたのは松江の方言が耳に響くのにまかせて響かせていたかったから。私にとって隠岐と亡くなった岡田さんの記憶に触れることだった。
へんなドラマだったとはいえ、ふたりっこの子役だった双子はなかなかの演技者だった。
新しい朝の連ドラ「つばさ」はまあちょっと様子見という感じ。これとは別に、大河は今回ほとんど見ていない。

妻の定期診断
ようやく血中ナトリウムが正常値に入った。ステロイドは医師と相談して中止することになった。少し落ち着きを見せ始めている。来週には一緒にお花見に行けるのではないだろうか。

追記・高齢者施設たまゆら火災事故
この痛ましい火災事故についてニュースを見聞きしていると、違うことをどうしても言ってみたくなる。
落ち着いたら記事にしてみたいが、ようするに無届け施設といわれる施設こそさらに増殖させるべきではないかと考えたい。高齢者施設や障害者施設を区域内に建てさせようとしない地域住民や、裕福な人しか入れないような民間認可施設から排除されている自立生活が困難な独居老人や要介護者を緊急に救うには、逆に法や規制から解放されることが解決の早道ではないかと思える。
要介護者を抱えてみたらわかる。スプリンクラーがある家など集合住宅をのぞいてほとんどない。徘徊に悩まされる家庭で家に施錠しない家があるとしたらそれはうっかりかネグレクトだ。ベニヤ板造りで何が悪い。ベニヤ板を使わない家がどれほどあるというのだ。入所者が煙草を吸って何が悪い。老いてなお煙草の楽しみまで奪うような施設に幽閉するな。この事故をネットでちょっと調べていて溢れる批判に気持ちが悪くなった。批判はそうやってそういう施設を孤立に追いやることではない。むしろ認可の敷居をうんと下げて、入居者の安全と施設の充実に関わる補助やサポートを国や自治体は急げと多くの批判者はいうべきだ。と正義の威を借りて少し毒づいておく。

※この事故について次の記事「群馬県老人施設火災事故の背景にあるもの」がよく問題をまとめている。こういうきちんとした記事が出てくると、私の反射的な怒りも無責任な批判と同じくネット上のノイズにすぎないと実感する。ブログ主は社会保障論、社会福祉の経済学を専攻する大学の教授(ほやほやの)だそうです。ただしこの記事へのコメントはあまり見ない方が良いと思います(苦笑)。感違いが自覚できない社会正義の典型という奴です。ー 4月4日追記しました。

吃驚した
高橋洋一東洋大学教授が窃盗をして書類送検されたというニュースには驚いた。私はこの人の本はほとんど読んでいて、ずいぶん啓発された。

夜になって急に冷え込んできた。細かな雨が降り始め今にも雪に変わりそうな感じだ。
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うしさん

ふと心に残る言葉がありましたそれは妻への罪滅ぼしです。男はみなそう思っているのかもしれません。
女は仕事もしたいしかし女で泣ければと長い間そう思われてきたこと出産育児です。

私はそこは分業と考えました。
だからこそそれらが大丈夫と見定めたらまた仕事に復活しました。奥様もそれが可能なお仕事だったようにおもいます。

自分を責める出なく励ましのためならそれはそれでいいことですね。

昨夜でしたか茂木氏が後悔は未来のためならいいことだといっていました。

私は今になってよく後悔がきちんとできます、後悔する内容の意味がよく理解できます。未来につながる後悔です。

娘とは31歳の年齢差がありますが

きちんと私の過去と比較してアドバイスができます。

奥様と娘さんを考えると語りすぎかもしれません。でもお父様がお元気だった奥様を思い出して、お子様に語りかけることはできますから。




by うしさん (2009-04-01 23:29) 

SilverMac

松江はmiyataさんのご友人との思い出がある土地ですね。私もお隣の境港市に延べ五年住みましたので、松江弁を懐かしく聞きました。「だんだん」で観光客が可成り増えたようです。
by SilverMac (2009-04-02 08:59) 

民

たまゆらの件に関しては、私も批判だけではないと思っているひとりです。

私も祖母に対して、罪滅ぼしや恩返しから介護してるんではないです。
そんなもんじゃないですよね。引っ掛っていたのはコレだ!


by 民 (2009-04-02 10:05) 

yakko

200記事、おめでとうございます。
これからもいろいろなことを教えて下さいね。
「だんだん」は盛りだくさんでしたが面白かったです。
数年前までMacは朝ドラや大河ドラマは絶対(?_?)
見ない人でしたが、今は欠かさず観ています(^。^)
歳とともに人は変わっていきますね・・・

by yakko (2009-04-02 10:05) 

左膳

200記事到達おめでとうございます。
今日デイケアで、新しい料金表を渡されました。
介護保険法の改正によるものだそうです。
by 左膳 (2009-04-02 18:49) 

タケノコ

200記事おめでとうございます。

私も別ブログをソネブロが重かったときに、別のサイトで立て、軽めの話題と重めの話題に分けて書こうとしましたが、重めの方があまりなくて、更新もままならないので、そちらは今は閉じております^^;

たまゆらも悪意あって無認可で運営していたわけでもないでしょうしね。
防火設備がないのは問題でしたが、このような庶民でも入れる、利用できる施設がなんと少ないことか・・・・自分の両親、義父などが介護の身になったとき、更には将来私も被介護者になれば、妻もご存知の状態ですから、その費用の多額さに、少々不安を抱かざるを得ません。
実際に義父のように、人事のように、何も考えていないものもいますしね・・・こちらは真剣に危惧しているのですけど。

高橋教授は、さらば財務省!の著者ですよね。郵政民営化の際のブレインとして働いた方、よほど高い時計で魔が差したのでしょうかね・・・


by タケノコ (2009-04-02 22:13) 

miyata

うしさん、こんばんは。
罪滅ぼしというのは、そう考えれば状況を引き受けることができるのかと思っただけで結局私にはわかりませんでした。そう仰る方がいて先人の知恵として自分もそう考えると納得できるのかと思ったのです。その時期は状況を一番受け入れがたい時でもありました。
茂木健一郎の番組はプロフェッショナルでしたか?見られませんでしたがちょうど同じようなことを違うことで考えていました。過去を今(現在)に統一できない、つまりそれは未来予測も出来ない「今」という時間はどういう時間なんだろうかということです。私たちは過去から後悔(反省・教訓として)を現在に統一して未来に向けて今を生きていくことが出来ますが、その機能を失うと失った人はどういう現在を生きているのだろうという疑問です。つまり妻のことです。これは脳科学の問題でもあり、それを待っているばかりでは間に合わない問題でもあります。つまり介護家族の問題です。この辺りが私が背伸びをしなくてはと思う領域の部分です。
by miyata (2009-04-03 01:41) 

miyata

SilverMacさん、こんばんは。
SilverMacさんもきっと懐かしんでいるのだろうと思っておりました。
観光客が増えてよかったと思います。「そげかね」とかを聞くとしびれました(笑)。
by miyata (2009-04-03 01:46) 

miyata

民さん、こんばんは。
たまゆらの火災事故ですが、ようやく落ち着いた論評が出てきたようですね。人の非をすぐにあげつらう正義の声は読んだり聞いたりするのが辛くなります。
介護に関しては、言いかえが出来ない世界に至りたいと思っています。
by miyata (2009-04-03 01:53) 

miyata

yakkoさん、こんばんは。
ほんとに盛りだくさんでしたね(笑)。
SilverMacさんの心境の変化を知りたいものです(^^ゞ
by miyata (2009-04-03 01:54) 

miyata

左膳さん、こんばんは。
そうそう、うちの方もそうでした。介護報酬の見直しに従って負担する金額が上がりました。なかなか厳しい現実です。
by miyata (2009-04-03 01:57) 

miyata

タケノコさん、こんばんは。
タケノコさんの別ブログは勉強させてもらいました。
私の場合、すぐに更新が滞るような気がしますが(^_^;

たまゆらの事は民さんへのコメントにも書きましたが今日いろいろ見てみるときちんとした記事がいくつも出てきました。私が苛立つ問題でもなかったようです。

高橋洋一さんのニュースには驚きました。さらば財務省も面白かったし、他の本も実に明解で経済音痴の私でも、なんだか今の動きがわかったような気にさせられました。これからも発言して欲しい人です。
by miyata (2009-04-03 02:09) 

hana

こんにちは。
「miyataさん、おめでとうございます」の言葉が、遅くなってしまいました。

今日は、リハビリ病院への通院日でした。
あの病院内に身をおくことは何にしても、行く度に深い感慨をもってしまいますです。

介護保険の認定基準が、また今月から厳しくなっているようです。
実際に介助をしない事=自立しているなどとと・・・・
命だけは助けるけれど、その後は家で、家族間でご勝手にと言うのが現状です。今後益々そうの傾向が強くなるのだとしたら、将来的には社会全体の問題になることは間違いありません。
私達の間ではすでになっていることなのですけれどね。

by hana (2009-04-03 18:02) 

miyata

hanaさん、こんばんは。
ずいぶん低いハードルで、おめでとうと言われると恥ずかしいです(;^_^A アセアセ…

今度の見直しで介護保険の「自立」って呆れるを通り越して笑いますね。
こんなにも成功した国なのに、こんなにも自分から遠い国はなにもお隣の国を指していうまでもないですね。
by miyata (2009-04-04 02:25) 

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