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近況 [介護と日常]

やっと涼しさが帰ってきました。一昨日妻を伴って入れ歯の調整のために歯科に行った後の薄暗くなり始めた夕方に買い物に出ましたが、体の芯にこもっていた夏の暑気が少しづつ冷まされていくような気持ちよさを味わうことができました。
昨日は妻の通院日でした。血液検査の結果は正常でした。やっとこの夏を乗り切ったという感じです。

今日もデイケアを早めに迎えに行き、再度入れ歯の調整のために歯科に行きました。
妻もやっと入れ歯が落ち着いたようですが、とても薄くてスマートな入れ歯だったのに修正された後は漆喰を盛られたように無骨な物に変貌してしまいました。それでも妻は今のところ満足そうにしていますからこれはこれで良しとしましょう。

ここしばらく、夏の暑さに翻弄されるように少しばかり仕事や生活で行き詰まっていました。今の私には自分の無能や無策が唯一の武器だというしかなく、息をひそめるように毎日が過ぎるのをまるでそれが唯一の希望だというように生活していました。どんな料理を作っても全部混ぜて食べてしまう妻に怒るより、初めからご飯にかけるような物を作れば良いではないかと考えて、一週間の「丼」シリーズに挑んだりの些細な熱狂はありましたが続くはずもありません。

そんな時知人にドナルド・キーン「明治天皇」という本を勧められて読みました。なかなか興味深い本でした。最終巻を読み終える頃、サッカー日本代表の三大陸トーナメントを見ました。オーストリア戦でした。結局PK戦で負けてしまいましたが、ゴールが奪えない日本代表について読んでいる本に触発されるように記事を書きました。自分では初めて最初から意図的に記事を書き、その骨子だけはとても良く書けたのではないかと満足していると、今日の未明日本代表は強豪スイスを相手に逆転劇をやってのけ、私が書いた記事の結論はその根拠を失ってしまいました。
その結論は「ゴールを奪えない日本代表の戦いぶりこそ、愛おしむべきものかもしれない」でした。

最近、いろいろな事件が起こり世間を騒がしています。だけど私にはとても遠い世界のように感じられます。けれど遠く感じれば感じるほど息苦しいような圧迫感を感じている自分に気がつきました。テレビや新聞を見ていると世の中を支配しているのは正義だけのようだとしか感じられないのです。
ある弁護団に懲戒請求をしようと呼びかけた弁護士は正義感に燃え、その呼びかけた弁護士を訴えた弁護団も正義の使者です。
あらゆる事件が当事者から離れて正義を合唱する場に変貌してしまうようにしか見えません。こんなに正義があふれてしまう世の中にほんとうの正義はあるのでしょうか。(こういう書き方をすると私も正義を振りかざす一人になってしまいますが・・)
それは私にとって、気を重くする一つの原因であるのは間違いありませんが明治天皇という本を読みながらふと気がついたことは、格差社会など今の社会の矛盾を告発する人たちも「日本」を希求しているということです。どの立場から正義を持ってこようと(例えばイラク戦争問題や反テロ戦争問題、従軍慰安婦問題など)、新たな「日本」に取り憑かれているかのようです。まるで日清日露戦争から朝鮮併合までの明治の戦前と同じではないかと感じてしまったのです。そういえば柄谷行人という批評家が、平成ではないのですが昭和と明治は平行だという説を書いていたように思います。その時はおかしなことを書く人だと思っていたのですが。

私が感じている圧迫感は、なによりも自分の思考の中に忍び込んでくる避けがたい「日本」であり、義憤に駆られるとつい「なんて国なんだ!」とか「ひでえ会社だ!」などと簡単に考えてしまう自分の健全さに対してなのです。


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ひでえー社会と思っても何も改善されない。今手話検定の事前講習など含めると8万円もかかる。私にはこれが息が詰まる感じです。特に事前講習は5000円払っても飛行機に間に合うように出たいといっても「個人的希望は一切聞きません」やむを得ずあぱホテルを取りました

翌日は用件があって朝の便で帰高せねばなりません
連休最終日の講習会がわずか2週かんほどほど前に発表される。キャンセル待ちもかからない。最終一つ前では16時30分までの講習は1時間早く出ねば乗れない。受けない人もいるから早退許して欲しいなあと思った。

誰にも関係ない社会のおかしいことに勝手に私は憤慨するのです。
でもやはりおかしい?
by (2007-09-13 07:23) 

Silvermac

単純に、正義、不正義と決めつけられない世の中になりましたね。しかし、自分が育った時代のスタンダードを変えることができません。(^。^)
by Silvermac (2007-09-13 09:45) 

左膳

京都でも今年の夏は、異常な暑さだったでしょうね。
この暑さの中阪神は、頑張ってくれました。
昨日、拙者の身近でまた事件がありました。
独り暮らしの老人が、5月から行方不明で捜索願が出されていたのが
大金とともに姿が見えなくなっているということで
事件性があるとして捜査が始まったのです。
捜索願だけでは、警察はすぐに動かないものなんだと改めて思いました。
by 左膳 (2007-09-13 09:56) 

気象・社会すべて異常ですね。弁護士同士の争いも場外乱闘のような気がします。喧嘩を売られたからやり返す。本末転倒です。
miyataさんはどういう趣旨でご自分を無能や無策と言われるのかわかりませんが奥様の為・お子様の為一生懸命頑張っているのは無能や無策では出来ません。
誰も大海の荒海を静める事などできません。
miyataさんの奉仕の精神、見習います。
by (2007-09-13 10:12) 

マオ

miyataさん、お久しぶりです。時々伺っていましたが、しばらく記事が途絶えていたので案じていました。今日は久々にmiyataさんの文章を拝見できて嬉しいです。
私の今年の猛暑の夏は、「自分の人生を重圧感と対峙しているだけに自らがしていたんだなということを知った」ことに尽きる気がしています。
でもこれは、「これでせいいっぱいだったんだな、自分を責めたり自己嫌悪に堕ちることではないゾ」という軽ろみをもって思えて、そのことが、これから新しい自分の人生をつくれそうだ、という希望になっています。・・・とはいえ、こんなことをツラツラ言い出すってところにまだまだ危うさがあるのかもしれませんが。(笑)
とにかく、言い古された言葉ですが、ますます難しくなっていく夫と、抱えた事情とともにガンバリマス。
by マオ (2007-09-13 16:08) 

hana

miyataさん、今晩は。
最近お読みになった本は「明治天皇」ですか、私は明治や大正の時代が一番苦手かな・・
歴史の中でも最も略されてしまっている時代のような気もしてしまいます。

私は戦後の初代の国鉄総裁が轢死死体で発見された事件=下山事件を題材にした本を読み終わったばかりです。
明日のブログネタにしようと思っていましたが、miyataさんの日記を読んだばかりだと、なんか書きづらくなってしまいます。
全てが表面上だけのこと、何て短絡的な考えなどと、笑われてしまいそうです・・アセアセ

この夏の暑さに、心と体がお疲れなのではないでしょうか・・・それは誰もがそうなのです。
by hana (2007-09-13 22:22) 

miyata

なかなかないさん、こんばんは。
おかしいと思ったことはどんどん腹を立ててください。そうでないと世の中の不合理は無くなりませんから。私の場合、生来おっちょこちょいなもので少しばかり重しをつけておかないと駄目なんです(^^ゞ
by miyata (2007-09-15 00:16) 

miyata

SilverMacさん、こんばんは。
そうですね、確としたスタンダードがあればいいのですが・・。
by miyata (2007-09-15 00:21) 

miyata

左膳さん、こんばんは。
巨人が力尽きて脱落し、良し!というところで今日の負けは痛い(×_×)
藤川の力勝負は見応えがありましたが、この際それよりも中日を蹴落として欲しかったです(;~_~)9 ググッ!
なんだか血なまぐさい予感がする事件が起こっているようですね。せっかく今まで生きてきたことがお金目当てで殺される意味だったとは考えたくありませんが・・。やりきれないことが多すぎですね。
by miyata (2007-09-15 00:27) 

miyata

マオさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。だんだん難しくなるというのは実感としてわかります。それだけではなくほんとうにマオさんはよく戦っていらっしゃると思います。私の場合、もうこの場所から現実的に動けないし動かない、このことをほんとうに徹底できるかということが課題です。
by miyata (2007-09-15 00:40) 

miyata

hanaさん、こんばんは。
>私は明治や大正の時代が一番苦手かな・・
同じですよ。ほんとによくわからない。昭和がすでによくわからない。明治というのはよく触れているところなんですけどねえ。例えば夏目漱石とか森鴎外とか。幕末や明治に関してあんまりわからないので外人が見た幕末や明治の本を何年か前から読んできました。そういう意味でこの本はよく理解できたところがあります。
女房が倒れてから、この部分はうんと満たされているなあと思っていることの一つに読書がありますね。読んだところで現実はちっとも変わらないのはシャクなんですけど(笑)。
by miyata (2007-09-15 00:53) 

miyata

だるまさん、こんばんは。
いやあ、俺ってほんとに無策・無能なんだなあと実感しております(苦笑)。ただ私は自分で会社をやっておりまして、働いている人を路頭に迷わせることはできませんので暢気なことは言ってられません。そういう面でちとストレスを感じたりしています。
by miyata (2007-09-15 01:02) 

検定試験を目前に控えて
いからない私は?
by (2007-09-15 10:02) 

miyata

なかなかないさん、こんばんは。
怒っているどころではないからではないでしょうか。検定試験、集中して挑んでください。応援してます。
by miyata (2007-09-16 18:33) 

マスコミにしても、自らが正義かのように報道することもありますよね。。。っそれがいきすぎだったりも。格差社会とか変革とかいいますが、現状維持は悪いことなのか(向上心がないやつだといったらそれまででしょうが)、温故知新というのも考えていいのではとも思います。
最近はただ今総裁選真っ直中のA元幹事長の本を読みました。。。
by (2007-09-17 20:51) 

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