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ちょっぴり内省的な断章 1 ー歯痛に端を発して [自分のこと]

歯痛の方は、治まるかと思ったが実はその後も悩まされている。
先週の木曜日になって痛みは奥歯から前歯に移った。上の前歯一本。翌日の金曜日が予約日だったので我慢をして病院に行った。
その日はマウスピースが出来た日だった。前歯のことを訴えたが、マウスピースを装着して様子を見てみようということで帰ったのだが痛みは軽減せず、土曜、日曜とひたすら呻吟と忍耐と脂汗の日だった。
月曜日に妻をデイケアに送った後たまらず病院へ。歯科医はきょとんとしている。レントゲンやCT撮影、触診などの結果今回は直ちに神経を取ることになった。麻酔注射が痛かったとかはさておき、不思議なのは神経を取ったのに痛みが取れないこと。ただ、薬が効いている間は痛くなくなったが、時に舌などで神経を抜いた前歯をなぞると激痛が走る。
歯痛はどうやら単純な病気ではないようだと気がついた。chihiroさんのコメントにいろんな原因があると書かれていたが、原因もさることながら自分の身体の中でなにか得体の知れないものがうごめき始めたような気がする。嫌な異和感は最初に痛くなった右上奥歯の下側の歯茎、それに前歯の下側の歯と歯茎に感じる。もう今はこれが痛みにならないように祈るしかない。痛みでイライラすると妻との生活もうまくかみ合わない。早く良くなりたい。

病気について思い起こしてみると、妻と今の生活に入ってから体調を崩したことは何度かあったが不思議なことに全部週末を狙ったように具合が悪くなる。結果救急に行かざるを得ない。週末にはデイケアもないしヘルパーさんも来ないから妻を一緒に連れて行ったりとかなり決心がいる。病気にならないことが一番。それは重々わかっている。が、自分の身体の基本的な部分の防御壁が簡単に崩されていっているように感じる。
かといって、どこか病気とか食欲が衰えたとかそうものは全然ない。痛みを我慢してなお食事を楽しむことも出来る。だからまだまだ大丈夫のはずであるが、少しだけ不安のパーセントが上昇している。

今日のニュースで。「通信白書」によると800万人をこえる人がブログを登録し、倍になったそうだ。(これは昨年から今年にかけてなのかそれとも一年遅れなのか聞き漏らした)情報を受け取るだけではなく発信する人が増えたとニュースでは言っていた。発信という言葉を聞きながら少し考えた。私にとって今のブログとは日記でもないし、不特定多数に向けて自分の何かを発信している気もないし、とか。

多分自分がそういう発信をする時は別の方法を選ぶかあるいはブログの性格を全く違う視点で再構築すると思う。時には多くの人を向こうに意見を言ってみたい衝動に駆られる時もある。でもそれは極力抑える。なぜなら自分がその考えを発信する上での根拠になる前提や考えを示したことがないし、道半ばであるという自覚もあり、それは(それを云うことは)自分のモラルに反すると思ったりする。自信がないのかと問われればそうかもしれないし、逆に歳を重ねてより内省的になったとも云える。

では自分にとってブログとはと問うと、ストレス解消の面は確かにある。だが、パソコンに向かって記事を編集するストレスとのバランスを考えてみて効率的な発散法なのか自信がない(苦笑)。最初はどぶ川のようなものだった。溜まったものを吐き出さないと壊れてしまうという恐怖感があった。実際に体は悲鳴を上げていたし、身体上に吹き出しはじめていた。円形脱毛症になったり、ひどい胃潰瘍になったり、白髪が一気に増えたりとか。どぶ川といっても全てをブログで書いてきたわけでもないしその時期は過ぎた。それから次の段階に入った今、明確な意味づけを言葉で表すのが難しい事に気がついた。

マオさんも書いていたが、介護に関して妻が何をしてもそれほど驚かなくなったし、当たり前の日常風景になった。一昨年の私と昨年の私とは違うし、今の私は昨年の私とも違う。馴れと諦めと絶望の混淆状態でもあるが自意識の過剰が抑えられている分、様々な発見をもたらしてくれるし、時間的にではないがゆとりも生まれる。ゆとりが増えた分、書こうと思えば書く事柄は増えたが以前ほどそれを書きたいとは思わなくなった。

こうして考えてみると自分自身にとってブログは当初の役割を終えたかなとも思う。だけど喜びもあることは確かだ。その存在をまったく想像すらしていない方から心温まるコメントをいただいて力づけられたり。それはわりあい心地よい世界でもある。だからといって悪いとは思わない。
ふと思いついたが自己慰撫という面はかなりある。あるいは擬似的な共同性(地域的、精神的)への凭れかかり、もしくは期待・・。うーん、あまり意味付けをしても無駄かもしれない。専門家がすでに百万言費やして語っている中身だろう。

実はある介護殺人を通じてちょっと鬱々としている。この件については後日改めて。
※これを書いている時、北朝鮮がミサイルを発射したとのニュース。NHKでドイツ対イタリア戦の途中にテロップで流される。アメリカは独立記念日。シャトルの発射成功。韓国は日本の排他的経済水域で海流調査を強行する姿勢。イタリアが延長戦後半に2点を入れて決勝へ。


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シマリス

miyataさん、こんにちは。
あれからもマダ歯痛は続いていたのですね。お体のこと心配です。

ブログ・・・私も始めるときにどのようにしたらと、とても迷いました。
今の状態(病気の現状)は、自身が未だに受け入れられていない状態であまり書きたくない。それ以外に、では何があるのか?
何かしているわけでもないし、家の中でひとりだけなんにもない。
と、分かっていて始めたのですが、
喜び、楽しさ・・・読んでくれる人がいる、会話が出来る。わたしは、それで良いのです。
こんな日は、痛みはどうですか?
by シマリス (2006-07-05 14:26) 

Silvermac

痛み、私も約二ヶ月間途切れることのない痛みに襲われました。沢山の種類を試しましたたが、鎮痛薬も全く効かず、ただ、耐えるのみ。現在の医療で体制的に遅れているのは、医局内の縦割り組織だと思います。私の場合、整形外科の患者でしたが、鎮痛剤の選定、投与は同科の医師が行っていました。ペインクリニックは独立した存在として、各科横断的に、その専門性を発揮すべきとではないかと、思いました。ブログを始めるまでは、三つのMLに入っていました。ブログを始めてから、MLの方はすっかりROMになってしまいました。ブログの浸透力はHPやMLとは比較になりません。不特定多数の相手に見てもらえるのは、一種快感です。何か発言したいけれど、言う場所がなかった人達にとって、割合に使い勝手の良いメディアでしょう。心の憂さの捨て所でもあるのですね。
 歯の痛いのはたまりませんね。早く原因が見つかると良いですね。
by Silvermac (2006-07-05 14:50) 

machiko

こんにちは。ブログに明確な意味づけをしようとは、miyataさんらしいですね!
私には何の意味づけもないし、自分勝手に書いてるだけです。でも、共通点のある人が集まってきて、いつしか本当にお会いしたり、なんて事もあったりして。これは私がお店をやってるから、ありえる事なのかもしれないけど。なんだか不思議な関係というか、でもとてもおもしろく感じてます。まぁ、いい人ばかりで良かったですよ。アブナイ人がいなくって!
ところで体は大事です。介護する人が体調をくずしてしまう…こっちでも今そんな状況になっていて、大事に至らないことを願うばかりです。無理は禁物ですよ、ホント。いつまでも若いつもりでいてはいけないという事です!お大事に。
by machiko (2006-07-05 17:04) 

honnoridesu

私も今、ブログって何だろう?って考えていた所です。
同じ頃に始めたブログでしたよね。
あの頃は、このままでは自分が壊れてしまうと言う危機感で始めたものでした。

今は、毎日の記録になって、特に父の書類作りの時などに役に立っています。
そして、写真の整理みたいな感じにもなっています。
自分の色々な想いはあっても、それはなるべく書かないようにして、でも、その日の記事を読めば自分の気持ちが分かります。
こんな使い方で良いのか?と思っています。

痛みの原因が分かるといいですね。
痛みに耐えているのって、本当にエネルギーを消耗しますもの。
痛みが少しでもやわらぎますようにのnice!をポチッと置いていきます。
by honnoridesu (2006-07-05 17:06) 

宮田さんのようなことあったかなかなったかと介護の長い毎日を思い出していますが??

自分自身の痛みですね(介護が終わってからのことでしたが)
ありましたがこれは薬では必ず私には副作用がありました
下腿のの浮腫です。
医師は足を上げれば良いと言いますが
しばらくは医師の言う通りにしましたが
まずは薬をやめました。しかし
又痛みが戻るのかと思いましたが

覚悟しているともう直りかけていましたので
我慢ができました。

痛みは今の医学では我慢をするものでないとは言いますが。
痛みに弱い夫は肺腫瘍の手術は硬膜外麻酔でまったく痛み無の1週間でした。何しろ抜歯が終われば自宅療養に切り替える人でしたから
by (2006-07-05 17:42) 

歯痛というより神経そのものの痛みなのでしょうかね。。。ペインクリニックとかなら解消できるのでしょうかね。私も介護をはじめて、あれこれストレス由来と思われるこれまでに経験のない症状になりました。逆に風邪のような軽いものにはならないような^^;
介護に置いても、ブログ開始に置いても、一歩も二歩も先ゆくmiyataさんのブログ観は、専門家の意見よりも的を射ているのではないでしょうか。私のブログは、介護以外は当たり障りのないネタに終始しておりますが、たまに感情的に、あるいは自分の考えなりを述べてみたいと思うネタもあります。しかし、そうすると、同意見もあれば、当然、反論・反感を買うことも必至だと思われますし、今はその議論を交わす時間も労力ももちあわせてないので・・・・^^;
ブログの存続危機、個人特定、誹謗中傷も怖いですし・・・
まだまだ、妻、ヘルパー、義父があれこれやればイライラしている未熟者です^^)
by (2006-07-05 23:46) 

まお

miyataさん、こんばんは。
歯の痛み、お辛そうですね。心配しています。私もしばらく前にかなり酷い痛みが続いたのですが、私の場合は単純な原因だったらしく歯の治療が進む中に治まりました。原因が見つからない間は痛みのストレスが倍加しますね。早く完治されることを祈っています。
miyataさんのブログ考、実感がこもっていますね。私もあらためて考えて見ますと、最初は心を開けて話し合える友人が必要で、その補償行動のようなものでした。だからグチやボヤキやけんか腰や嘆きに怒りにすっちゃかめっちゃかでした。(今も変わりませんが。笑)
私にはいい友達になってくれました。ブログは。ただ依存症的な兆候が出ているので、少し律したほうがいいかな、とも。
by まお (2006-07-06 01:06) 

miyata

みなさん、こんにちは。ご心配をおかけしました。いろいろコメントを頂いていたのに長い間返事もせずに失礼しました。歯の治療も順調に進み、原因が分からぬまま痛みはほぼ退散しました。歯茎の鈍い痛みも無くなりまして食べ物もまともに噛めるようになりました。ちょっと疲れが溜まっていたようです。

>シマリスさん
ブログは人それぞれと言ってしまえば身も蓋もないですけど、私もそれほど深刻に考えていた訳じゃないんです。でも、ちょっと憂鬱な日が続いていたので重たくなりました。シマリスさんの「それでいいんだ」という納得は私などよりうんと深い意味を持っているんだと思います。

>SilverMacさん
やはり痛みはほんとうにいやですね。私も自分のことをブログに書いて快感を得られるくらい、自分に自信を持ちたいなと思います。

>まっちゃん
確かにもう若くないよね(苦笑)。ネットではいろんな事聞くけど、善意ばかりじゃないということなのかねえ。悪意もあれば妬み嫉みもあるというのはネットだけじゃなく、社会そのものということでしょうね。

>ほんのりさん
やっぱり考えるんですね。そうですよね。自分だけじゃないんだと安心しました(^^)。始めたのは同じ頃なんでしたっけ?なんだか大先輩のような気がする・・・(^^ゞ。

>なかなかないさん
介護生活はもはやそれほど苦痛とは言えないんですが、出口がない(私が転ぶか女房が先に転ぶかという出口はあるんですけど)というのが、まだ振り払えないストレスの原因になってるかもという気がします。

>タケノコさん
私は一歩も二歩も先には行ってないですよ。むしろ仕事に介護に家族問題を抱えたタケノコさんがしんどさを表面に出すことなく軽妙にブログに向き合ってるのを見て、いつも素晴らしいと思っています。

>マオさん
ご心配ありがとうございます。でも、多分もう大丈夫です。マオさんのブログは生活の実感に根ざしながら、動揺はしてもブレもせずに世間に言いにくいことをズバリと言い切る勇気に感嘆してます。正義をまとうことは誰にも出来ますが、正義の名を借りた大多数に向かって一太刀を浴びせるのは容易なことではありません。
by miyata (2006-07-14 19:34) 

tomoko

痛みが治まったのは何よりでした。
ホント良かったね、毎日仙台は雨・雨・雨・心の中までずぶぬれになりそうです。今日は三連休最後の日、自分のしたいこと、押し花、料理、パソコンと堪能しています。
夫は自分の酒のつまみにかつおを、好みの味付けにして楽しんでいます。
孫達は塩釜港祭りに出かけましたが雨で・・・・・
by tomoko (2006-07-17 16:04) 

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