春の椿事 [介護と日常]
SilverMacさんのブログにユキヤナギの写真が出ていたので、ヘルパーさんが来た昨日思い立って鴨川に行ってみた。ユキヤナギはほんの少しだけ染みのようにぽろっと場違いのように白くこぼれていただけだった。
それでも川端の歩道を歩いていると甘い香りが漂っている空気の層になんども触れる。ジンチョウゲの香りだった。
妻はようやく錯乱と体調不良を脱出できた。手足が冷たい状態は続いているがまずは落ち着いて集中力も増してきた。
尿崩症の治療薬としてデシモプレシン点鼻という薬を毎日鼻に噴霧していた。前回病院で点滴をした時からトイレに行きたがらない。かなり水分を摂っているのになかなか尿が出ない。そこでこの薬を中止して様子を見たところ翌朝に濃い尿が出た。その後もずっとこの薬を止めているが頻尿や多量の排尿もなくなった。ステロイド剤の効果のようだ。これはとても嬉しい。夜中のトイレが一度ですむし、時にはそのまま朝まで起こされずに眠れる時がある。しかもほとんどパンツや寝具を濡らすこともない。
飲み込んだ百円玉だが、出たかどうか確認できないままだ。コメントで金属探知器で調べたらというご意見もいただいたが、来週の火曜日が診察日なのでその時まで待ってみます。炎症が残っていたら耳と頭に残った人工骨の事を聞いてみようと思っている。
昨夜のこと。「お父さん、お願い。なんとかして」と悲鳴を上げたのは娘だった。
事の発端は、娘が炬燵に置いた「各問題の整理の方法 理科」というパンフレットだ。ここには学習指導要綱の内容と評価の観点が記載されている。学期末を迎えて娘は仕事の忙しさが頂点のようだ。夜9時過ぎに帰ってきて食事が終わると炬燵で作業を続けようと思ったらしいが、そのまま潜り込んで寝ようとしていた。
その時パンフレットを手にとって妻が読み始めたというわけだ。妻はそれを娘がやるべき宿題であり、試験のための勉強だと感違いしてしまった。
座り直して背筋を伸ばしパンフレットに記載されている問題番号と問題のねらい、設問のねらいを声に出して読みながら娘に質問を始めた。眠くてたまらない娘は妻の話しに合わせて「ちょっと寝たらまた起きてやるから」とか「朝早く起きてやるから」と言い訳をしていたのだが妻はそれを許さない。
「あんた、やるべきことをやれないでどうするの!起きなさい!」「そんないいかげんなことでどうするの!しっかりしなさい!起きてちゃんと座りなさい!」と叱り始めたのだ。
それは一点の曇りもない威厳に満ちた態度で、適当に笑いながら応対していた娘もだんだん困り始めた。そこで私に助けを求めたというわけだ。
私が「あんたがそんなに教育ママとは思わなかった」というと「なにを言ってるの!こんなことは教育ママとか以前の問題やろ!良い成績をとれとかあたしは言ってない!」と言下に否定して、本気モードになっている。
今日は疲れているようだから朝早く起こしてやるようにさせましょうとなだめてなんとか事なきを得た。易興奮とか易怒とかの話しに結びつけたいのではない。後天的な異常とか問題行動とかと判断される側の世界を占有しているのはまさに今属している社会規範ではないのかという妙に新鮮な発見だった。あるいはいつも自分に接している私の正確な反映かもしれしない。いずれにしても、問題のねらいや設問のねらいをはっきりとよどみなく声を出して読みながらとか、少し不思議な妻の姿だった。
それでも川端の歩道を歩いていると甘い香りが漂っている空気の層になんども触れる。ジンチョウゲの香りだった。
妻はようやく錯乱と体調不良を脱出できた。手足が冷たい状態は続いているがまずは落ち着いて集中力も増してきた。
尿崩症の治療薬としてデシモプレシン点鼻という薬を毎日鼻に噴霧していた。前回病院で点滴をした時からトイレに行きたがらない。かなり水分を摂っているのになかなか尿が出ない。そこでこの薬を中止して様子を見たところ翌朝に濃い尿が出た。その後もずっとこの薬を止めているが頻尿や多量の排尿もなくなった。ステロイド剤の効果のようだ。これはとても嬉しい。夜中のトイレが一度ですむし、時にはそのまま朝まで起こされずに眠れる時がある。しかもほとんどパンツや寝具を濡らすこともない。
飲み込んだ百円玉だが、出たかどうか確認できないままだ。コメントで金属探知器で調べたらというご意見もいただいたが、来週の火曜日が診察日なのでその時まで待ってみます。炎症が残っていたら耳と頭に残った人工骨の事を聞いてみようと思っている。
昨夜のこと。「お父さん、お願い。なんとかして」と悲鳴を上げたのは娘だった。
事の発端は、娘が炬燵に置いた「各問題の整理の方法 理科」というパンフレットだ。ここには学習指導要綱の内容と評価の観点が記載されている。学期末を迎えて娘は仕事の忙しさが頂点のようだ。夜9時過ぎに帰ってきて食事が終わると炬燵で作業を続けようと思ったらしいが、そのまま潜り込んで寝ようとしていた。
その時パンフレットを手にとって妻が読み始めたというわけだ。妻はそれを娘がやるべき宿題であり、試験のための勉強だと感違いしてしまった。
座り直して背筋を伸ばしパンフレットに記載されている問題番号と問題のねらい、設問のねらいを声に出して読みながら娘に質問を始めた。眠くてたまらない娘は妻の話しに合わせて「ちょっと寝たらまた起きてやるから」とか「朝早く起きてやるから」と言い訳をしていたのだが妻はそれを許さない。
「あんた、やるべきことをやれないでどうするの!起きなさい!」「そんないいかげんなことでどうするの!しっかりしなさい!起きてちゃんと座りなさい!」と叱り始めたのだ。
それは一点の曇りもない威厳に満ちた態度で、適当に笑いながら応対していた娘もだんだん困り始めた。そこで私に助けを求めたというわけだ。
私が「あんたがそんなに教育ママとは思わなかった」というと「なにを言ってるの!こんなことは教育ママとか以前の問題やろ!良い成績をとれとかあたしは言ってない!」と言下に否定して、本気モードになっている。
今日は疲れているようだから朝早く起こしてやるようにさせましょうとなだめてなんとか事なきを得た。易興奮とか易怒とかの話しに結びつけたいのではない。後天的な異常とか問題行動とかと判断される側の世界を占有しているのはまさに今属している社会規範ではないのかという妙に新鮮な発見だった。あるいはいつも自分に接している私の正確な反映かもしれしない。いずれにしても、問題のねらいや設問のねらいをはっきりとよどみなく声を出して読みながらとか、少し不思議な妻の姿だった。
奥様は意識の中に親としての自覚があるのですね。
by SilverMac (2009-03-14 08:29)
お早うございます。
奥様の体調が少しでも回復されたようで良かったですね。
それにしても娘さんに対する態度はスゴイと思いました。
私なんか放任主義で「勉強しなさい」と言ったことがなかったので
今更ながら反省しています・・・(T_T)
by yakko (2009-03-14 09:19)
SilverMacさん、こんにちは。
自覚ありすぎですね(苦笑)
普段でも、一緒に行動するような形だと仲がよいのですが、世話を受けるような形だと拒否します。
by miyata (2009-03-14 13:30)
yakkoさん、こんにちは。
私が知らない面があったのかもしれないと娘にも確認したのですが、こういう事は勉強面ではいっさい無かったとのことでした。私も妻も心配はしましたけど放任でした。相手が困って頼んできたら出来ることは協力しましたが。なんだか不思議な光景でした。とはいえ、私は二人のやりとりを聞きながらおかしくて笑っていたんですけど(^^ゞ
by miyata (2009-03-14 13:37)
これはまた、厳格な教育ママさんになってしまったのですね^^;
お元気なころは教育には熱心だったのでしょうか。
(と、ここまで書いていて、↑のレスを見ました。)
なんだか、娘さんと立場と逆転しているみたいで、ちょっと失笑。
by タケノコ (2009-03-14 21:30)
奥様の娘さんにしている注意(?)を読んでいたら、私σ(=^‥^=)の母上を思い出してしまいました。ポリポリ(^・ ・^*)ゞ
私σ(=^‥^=)の母上は私σ(=^‥^=)が高校受験をするまで教育ママに近かったですから...( = =) トオイメ
by kuri_cat (2009-03-14 22:36)
こんばんわ。
奥様の調子がよくなってよかったです。
娘さんを思う奥様の心が きっと動かしたのかな~^^
難しいですよね~娘さんの対応も。
適当に対応すると
適当さが伝わったりするんですよね^^;
不思議ですよね~
by tonton (2009-03-14 23:31)
タケノコさん、こんばんは。
いったいどういうスイッチが入ったんでしょうね(笑)
普段でも突然「試験がある」とか「学校がある」とかいって焦り始めることが多いのです。なにか学校に思いを残しているのかもしれませんね。
by miyata (2009-03-15 01:27)
kuriさん、こんばんは。
そうだったんですか・・。勉強で責められるとちと辛いですね。
私の母も今から思うとかなりのものでしたね(-.-)y-~~
by miyata (2009-03-15 01:30)
tontonさん、こんばんは。
これはどうも愛情物語ではないようです。
ちょっととんでもない感違いのようでして(;^_^A アセアセ…
三十才を超えた娘が小学生に見えているわけで、本人は大まじめですからなんといいますか。おもしろおかしいことは日常的でして、これを書き始めるとネタには事欠かないんですけど、いつかまとめて書いてやろうとは思っているのです(笑)
by miyata (2009-03-15 01:40)
通所リハの玄関横の線路沿いにユキヤナギが咲いています。
拙者、このところ体調が優れず足がスムーズに出ず
来週の検診時に、相談したいと思っています。
by 左膳 (2009-03-15 08:55)
左膳さん、こんにちは。
鴨川の土手にはユキヤナギが川にこぼれるのではないかというぐらいに植えられています。ユキヤナギがその勢いを目一杯に発揮したあとからサクラが満開を迎えます。
体調がすぐれないとのこと。季節の変わり目に体がもがいているのかもしれませんね。私たちも無意識に昆虫や植物と同じサイクルを歩んでいるということでしょうか。お気をつけてください。
by miyata (2009-03-15 15:32)
こんばんは。
ユキヤナギの白い花は、咲き始めの頃が好きです。最後は汚くなって、お掃除もやっかいですもの。
昨日、実家ではすでに白い花が咲き始めていたのですが、家の庭のものはまだまだ、あと10日くらいはかかりそうな感じです。
同じ県内、同じ苗木からなのに・・・微妙に違っているって、今日のお散歩中に夫と話したばかりでした。
最近の奥様、会話の状況からは絶好調のご様子ですね。
まるで教育ママゴンさんに変身されたみたいで。
パンフレットの小さな文字もすらすらと読めてしまうなんて、素晴らしい!
私は近頃、小さな文字は見えなくなって来つつあるのです。いろんな所に年齢を感じてしまいます。
by hana (2009-03-15 20:46)
hanaさん、こんばんは。
今日は妻と二人で鴨川に行きました。少し寒かったのですが気持ちの良い一日でした。ボケの花の香りを初めてかぎました。ローズの香りでしたね。
記事の時の妻は異常なほど明晰でしたね。自明の前提が認識できていないというのにです。痴呆の問題点が露出したようなエピソードでした。
私も眼が駄目です。老眼をかけてもよく見えません。それほど強くはないのですが乱視がすごく悪くなっているようです。近視の方は老眼と引き換えに良くなってるようなんですけど(__;)
by miyata (2009-03-16 04:13)
何があっても母
すばらしいことですね
by うしさん (2009-03-18 21:09)
うしさん、こんばんは。
どうあっても母にしがみつくってことはないのでしょうか(;^_^A アセアセ…
by miyata (2009-03-25 00:23)