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経過3 [介護と日常]

着陸体勢に入りました。安全ベルトを確認してください。着陸地の天候は一日の中に四季あり。少々荒れ模様かもしれません。

みなさん、ありがとうございます。安全宣言が出ました。ほんとうにありがとうございました。
午後四時過ぎ、消化器科の医師から胃ろうについての説明がありました。その後主治医の脳外科医から生命の危機からは大きく離脱したと説明がありました。
明日午前中、脳の撮影をして午後から胃ろうの手術をします。
たくさんの管に繋がれていた身体も明日から一気に減っていくことになるでしょう。これから体力の回復に努めながら意識の回復を待つことになります。

今日病室にはいると妻は目は開けているものの、ほとんど反応がありません。消化器科の医師と胃ろうについて話をして承諾書に署名をしました。医師が病室から出て行った後妻の顔を見ると、なんだか眉間にしわが寄り、悲痛な表情をしています。また身体を切られるのかと言っているようでしたので、大丈夫だからとなぐさめました。

夕方になり娘が病院にやってきました。彼女は出張旅費として精算後現物支給される市バスの乗車券を同僚達からたくさんもらったと嬉しそうに話してから、大きな声で妻に話しかけます。それから「あ、またや」といって妻の左腕をとって伸ばす運動をしはじめました。彼女は妻の左腕が拘縮したように伸びなくなっているのに昨日気がついていたのでした。
六時過ぎに脳外科医が回診に来て命はもう大丈夫だろうと言っている時でした。娘が小さく「あっ!」っと声を出し私に左腕を指さしました。するとお腹の上に曲げて上げたままの状態の腕がゆっくりと伸びて身体の横に落ちたのです。顔をのぞき込むと眉間に刻まれた皺がとれて、穏やかな表情になり眠るように目を閉じていました。医師が出ていった後、娘は「おかんは絶対に話を聞いてるな。命の心配がないと聞いて安心したんやで、きっと。腕に力入れて頑張ってたんやな」と言いました。ただ、眠っただけかもしれません。だけど、私は娘の言うことを信じました。妻はきっと話を全部聞いているんでしょう。娘に関してはちょっとオカルト的な話がありますが、それは明日にでも書くことにしましょう。

妻は右半身に麻痺があるようです。失語症になるかもしれません。目を開けていますが自分の意志をほとんど表現しません。つい二三日前まで握っていた左手も呼びかけに対して握ろうとしなくなりました。看護士の判断は今まで握っていたのも単純な反射の可能性が高いということです。ここからの再出発ということになります。
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練習菌

安全宣言おめでとうございます。
眉間の皺は意思の現れでしょうねえ。
奥様ご自身の、「生きる」という意思の強さがうかがえますね。

オカルトの話〜 ((o(^-^)o))ワクワク
by 練習菌 (2010-01-08 05:05) 

miyata

練習菌さん、おはようございます。
どうもありがとうございました。
>オカルトの話〜 ((o(^-^)o))ワクワク
(;^_^A アセアセ…
by miyata (2010-01-08 05:50) 

ほんのり

良かったですね。
これからが、又大変でしょうが、この2週間の事を思えば乗り切れると想います。
奥様には、きっと聞こえていたんだと想います。
ご自分でも、どんなにホッとした事でしょう。

私もオカルトの話し、((o(^∇^)o))わくわくしています^^
by ほんのり (2010-01-08 06:13) 

マオ

miyataさん、安全宣言、本当に本当におめでとうございます。ブログを拝見しながら涙ぐんでしまいましたよ。ほんとによかったです。
私も奥様にみんな聞こえていたと思いますヨ♪

私もオカルトわくわくの一人です~♪


by マオ (2010-01-08 06:37) 

yakko

お早うございます。
今日はほんとに嬉しいブログでした。(^。^)
皆さんの会話は全部奥様は聞こえていると思います。
大変でしょうが張り合いが出ましたね。頑張って下さい。
by yakko (2010-01-08 10:20) 

hana2009

miyataさん、こんにちは。

私など全く何も出来ないままでしたけれど・・・医師から大丈夫サインが出されたのですね!
荒れ模様とは言え、とりあえずはおめでとうございます。

発症直後の私の経験からですと・・・周りで交わされる会話は、ほとんど聞こえていました。
大きな手術をするのか、どうかは自分自身のことですもの。
自分の中で記憶から消してしまいたいと思ったのか、その後特に強力だった事以外は忘れました。

きっと奥様も少しは安心されたのではないでしょうか。
でもお身体に後遺症が残られたのですね。


by hana2009 (2010-01-08 16:55) 

うしさん

快方に向かったこと
そして何よりも医師治療方針miyataさんが心から受け入れられたこと
何よりも喜ばしいことだと思うのです。
麻酔と意識障害は違いますが
私が40年前の一人娘の帝王切開のときに麻酔が効いているからわからないとそばの人はいろいろ話しますが私は話ができないだけで、ぜんぶきこえていたのでした。
by うしさん (2010-01-08 18:33) 

ヤマグチ水曜会の者

嗚呼、
よかった!!
本当によかった!!
by ヤマグチ水曜会の者 (2010-01-08 19:18) 

タケノコ

生命の危機の方は、安全宣言ということでひとまず安心ですが、胃ろうの設置(この手術自体はそう難しいものではないと聞いておりますが)、胃ろうでの摂食法のマスター(介護する側の)もありますし、程度や症状の差異はありましょうが、わが妻とおなじような右半身のマヒや失語症の恐れとのこと、まさに再スタートといった感じですね。

失語症に関しては、自らが失語症となったものの克服して、言語療法士になった方の著書、「失語症者、言語聴覚士になる」(平澤哲哉著)が本人の気持ちなどを知る上では、分かりやすい書だと思います。NHKの番組にも取り上げられたことがあります。きっとこちらの言っていることが分かっているのだと信じて。。。
by タケノコ (2010-01-08 22:07) 

すず音

こんばんわ
年末から母親の病状がおもわしくないので
自分の勤め先に救急搬送されました。
それからは 時間の感覚が無く
毎日毎日 必死でした。
奥様がこんなに大変な事態になっていたとは・・・
安全宣言 まずはホッとしてます。
お互いにこの状況は早く乗り切りたいですね。
今年も波乱万丈な年の予感がします。
念ずればきっと通じます。女はしぶといですよ。
きっと帰ってきますよ。ファイト!
by すず音 (2010-01-08 22:32) 

miyata

ほんのりさん、こんばんは。
ホッとしました。これからのこともありますが、今は目の前だけと言い聞かせています。
ほんのりさんもオカルトですか〜。
by miyata (2010-01-09 01:45) 

miyata

マオさん、こんばんは。
ご主人が大変な時に、コメントくださってありがとうございます。感激です。なんとか、こぎ着けました。
(;゜)ウッ! オカルト、マオさんまで・・・。
by miyata (2010-01-09 01:47) 

miyata

yakkoさん、こんばんは。
ほんとにご心配をおかけしました。じっさいに医師から確認したときは肩から力が抜けてしまうほどでした。この先、大きな期待は持てないでしょうが希望を失わずに、というかもう、無理して良くならなくてもいいから元気で戻ってきて欲しいと願うばかりです。
by miyata (2010-01-09 01:50) 

miyata

hanaさん、こんばんは。
ありがとう。ございます。やっぱり聞こえているんでしょうかねえ。でも、聞いていてもすぐに忘れてるんだろうと思うんですけど(__;)
ま、それでもいいんです。しばらくはじっと体力が回復するのを待ってから、リハビリです。はやく一般病棟に移りたいですね。今の救急救命センターは、辛いです。
by miyata (2010-01-09 01:55) 

miyata

うしさん、こんばんは。
どうもありがとうございます。やっぱり聞こえているんでしょうか。そうあってほしいですけど。私の場合、三度ばかり全身麻酔の手術をしましたがなんにも覚えてないです(^^ゞ
by miyata (2010-01-09 01:57) 

miyata

ヤマグチ水曜会の者さん、感謝です!(号泣)
by miyata (2010-01-09 01:58) 

miyata

タケノコさん、こんばんは。
タケノコさんちが三ヶ月も意識が戻らなかったという話でずいぶん気が楽になりました。戻るかもしれないし、戻らないかもしれませんが(今以上には)、焦る気持ちを抑えられました。医師がドレナージ術のあとで、どうして意識が戻らないのかなあと何度も言うのでそう言われたら焦りますよね(苦笑)。
by miyata (2010-01-09 02:03) 

miyata

すず音さん、こんばんは。
すず音さんところも大変だったのですね。年末というのは私だけに限らず、危うい時期なんですね。

>女はしぶといですよ。
きっと帰ってきますよ。ファイト!

オー!
by miyata (2010-01-09 02:05) 

miyata

chihiroさん、yoshさん、どうもありがとうございました。感謝です(泣)。
by miyata (2010-01-09 02:06) 

SilverMac

光が見えてきましたね。お嬢さまの話、矢張り血の繋がる親子だから感じたのでしょうね。miyataさん、呉々もご自愛下さい。
by SilverMac (2010-01-09 09:05) 

Allora

本当によかったです、こちらまで嬉しくなってきます。
ご自宅に帰れる日も、少し見えてきたようですね、本当によかった。
引き続き奥様のより一層の回復を念じています。
by Allora (2010-01-09 19:45) 

miyata

SilverMacさん、こんばんは。
ほんとにありがとうございます。今回、娘は過去になかったような反応を示しました。そして、それがことごとく当たっていたのです。危ない時も良くなる時もそうなのです。なにかをリアルに感じていたことは間違いありません。不思議です。
by miyata (2010-01-11 02:41) 

miyata

Alloraさん、こんばんは。
ありがとうございます。急激な回復を見せてきました。私(たち)も驚いています。これもAlloraさんやみなさんのおかげだと思っています。Alloraさんの足の傷も早く良くなりますように、祈ってます。
by miyata (2010-01-11 02:47) 

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