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四人部屋に移る [介護と日常]

気管に挿管されたチューブがとれ、酸素もなくなった。一気にこちら側にやってきた。そして、重病患者用個室から四人部屋に引っ越した。
「安心してもよいですか?」と聞くと、「安心ではなく、安定してきたので大部屋に移させてもらいました」と看護師は答えた。

意識はない。だが、目を開けるようになった。呼びかけに応答はない。どこかまだ迷っているような頼りなさを感じさせるが、もう大丈夫ではないかと思う。もちろん安心はしていないし、何かが起こったときの覚悟はしている。

ほっとしている。肩の荷が下りるとはこの事かと思うほど。

息子が看護師に訊ねられたそうである。「今後どうお考えですか?」と。息子はきょとんとして「は?」としか言えなかったそうだ。ひょっとしたら、私たち家族があまりにもあっけらかんと喜んでいる事が心配なのかもしれない。看護師が訊ねようとした背景はよく理解している。ほんとうの大変さをたしかに理解していないかもしれないが、今の状態のままで家に連れて帰ることもとうぜん、想定の範囲である。

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